【リフォーム】古民家の雰囲気と新たな生活スタイルの融合

安芸郡熊野町　N様邸

ダイニング　キッチン横のダイニングには別部屋にあった壁掛けテレビを取り付け、その横には防犯のためのモニターホンも設置しました。

ご依頼内容

こちらのお宅に住んでいた家主様（90代）が老人福祉施設に入所することとなり、空き家になってしまうことを懸念したご依頼者様（息子様）でしたが、この話をご自身の娘（家主様の孫）様にしたところ、勤務地が近いということもあるので、この場所に住みたいとご希望されました。
家主様はこのお宅をとても大切にされていたので、お孫様が住むと言ってくれたことにとても喜ばれ、それなら住みやすくなるようにリフォームしたらどうかと検討されたことが、今回のご依頼につながりました。

リフォームのポイント

家族の集うダイニング

以前の客間にあった壁掛けテレビを移設し、ゆっくり過ごせる空間を作りました。
現在は丸いダイニングテーブルを置いておられ、ご家族の団らんスペースとしてご活用いただいています。

見た目にもおしゃれなキッチン

昔ながらの台所を、食洗器が付いた引き出し使いのシステムキッチンに変えたことで、安全・便利にお使いいただけるようになりました。
また、低かった天井を思い切って取り払い、古民家ならではの梁を出したことで、空間も広く、見た目にもおしゃれなキッチンに仕上がりました。
キッチンからの動線は、元々ダイニング側に高い段差があり、移動が困難だったことから、低い位置にあった和室、キッチン、浴室、洗面所の床の上にもう一枚床を作ることで高さを上げ、フルフラットにしたのですが、そのことで、移動が安全になったことはもちろん、床下からくる冷えがなくなり、室内がとても過ごしやすくなったと喜んでいただきました。

心地よく過ごせるトイレ

以前は薄暗くて怖いイメージのあったトイレが、とても広く、おしゃれな空間になりました。
窓ガラスは元々使用していた装飾の入ったものを再利用し、古民家の雰囲気を残しています。

高気密な扉と窓

玄関扉、勝手口、窓といった開口部を、こどもみらい住宅支援という事業の補助金を活用して、全て新しいものに交換しました。
新しい建材は高気密で、外気温や音が遮断されるため、メイン道路が近いにも関わらず、静かで、かつ室内は外気温に影響されにくい住環境に結び付きました。

リフォームを終えて

今回のリフォームは、お孫様のうちの１人がここに住みたいといったことから始まりましたが、話を進め、出来上がりが見えてくると同時に、すでに他のところに住んでいた他のご兄弟姉妹もここに住みたいとの意向を示され、結果的にお孫様たちみんながここに再集合して暮らすことになったそうです。
リフォーム内容も、話を進めるうちに次々とご要望が出てこられていたのですが、それも可能な範囲で実現できるよう工夫し、急なトラブルへの対処、助成金などの手続きも、できるだけ丁寧に対応しました。
リフォームを決めてくださった家主様は、残念ながら家の完成を待たずして亡くなられてしまいましたが、その遺された家をリフォームしたことで、思いがけず家族みんながまた集まるきっかけとなったそうで、「この家は私たちにとっての宝物」と言っていただくことができました。

施工担当者より

かなり古い家だったものの、家主様が大切に住んでこられたということもあったので、古いものを工事で撤去するだけではなく、使えそうな素材は工夫して活用していきました。
そのことで、家主様が大切にされていた家の雰囲気を損なうことなくリフォームでき、またそこに新しい素材を加えていくことで、お孫さんのような次の世代のご家族も自然と集まれるような、居心地のいい家を作ることができました。